spindle/view
, (*1)
素のPHPをテンプレートエンジンとして使う際、レイアウト構造を実現するライブラリです。
1つのクラスだけの非常に小さなライブラリですが、"継承"機能をほぼ網羅しています。, (*2)
自動エスケープなどの機能はありませんが、最低限のエスケープ機能はhelperとして実装してあります。, (*3)
インストールにはcomposerが使えます。, (*4)
$ composer require "spindle/view:*"
バージョン1.0.2より、GitHubのzip-archiveには最小限のソースコードのみ含まれるようにしています。
testやexampleが必要な場合はこのリポジトリを参照するか、--prefer-sourceオプションを使ってください。, (*5)
$ composer require "spindle/view:*" --prefer-source
使い方
クラス一つだけなので、require_onceで読み込むこともできますし、composerでオートロードしても構いません。, (*6)
1. シンプルな例
template.phtml
は素のPHPで書かれたテンプレートファイルとします。
$titleと$mainを埋めるとHTMLの文字列が完成します。, (*7)
<html>
<head>
<title><?= $title ?></title>
</head>
<body>
<h1><?= $title ?></h1>
<div class="main">
<?= $main ?>
</div>
</body>
</html>
これをHTML化するには、以下のようなスクリプトを書きます。, (*8)
title = 'Spindle Example';
$view->main = 'Hello! Spindle/View!';
echo $view->render();
```
render()メソッドはテンプレートファイルを文字列化して返します。
render()メソッドだけでは画面に出力しないので、必要に応じてechoで出力してください。
#### 1-1. ビュー変数の渡し方
テンプレートファイルに値を渡す際は、いくつかやり方があります。
```php
//一つ一つ渡す
$view->title = 'sample';
$view->data = array(1,2,3);
//連想配列からまとめて渡す
$view->assign(array(
'title' => 'sample',
'data' => array(1,2,3),
));
// compactを使うとこんな書き方でもOK
$title = 'sample';
$data = array(1,2,3);
$view->assign(compact('title', 'data'));
```
一方、受け取る側のテンプレートファイルでは、変数は展開されています。
`$title`や`$data`で参照できます。
`$this->title`や`$this->data`でも同じものが取れます。
thisを付ける書き方は冗長ですが、変数の書き換えを行った際に、挙動に違いが出ます。
詳しくはレイアウトの項で説明します。
```php
= $title ?></title>
<title>= $this->title ?></title>
渡せる変数の型には制限はありません。オブジェクトをそのまま渡すこともできます。, (*9)
テンプレートファイルはPHPの通常の関数と違い、どんな引数を取るのか明示していません。
あまり多くの変数を渡すより、オブジェクトにまとめて一つか二つ渡す方が
メンテナンスしやすくなると思います。, (*10)
1-2. ビュー変数のスコープ
ビュースクリプトは関数内で評価されるため、変数のスコープはローカルです。
テンプレートファイルの中で適当に変数を作ったり書き換えたりしても、その場限りであり、グローバル空間を汚染しません。, (*11)
1-3. テンプレートファイルの探索パス
template.phtmlをどこから探してくるかですが、特に何も指定しなければ
include_pathを順番に探します。PHPの設定を変えていないなら、
viewのスクリプトと同じパスが最優先で探索されます。, (*12)
特定のパスから指定したい場合は第2引数で探索基準パスを指定してください。
絶対パスでも相対パスでもOKです。, (*13)
$view = new Spindle\View('template.phtml', '/path/to/template');
2. レイアウト
テンプレートは入れ子状にすることができます。, (*14)
template.phtmlが以下のように書いてあったとして、, (*15)
<?php $this->setLayout('layout.phtml') ?>
template
そしてlayout.phtmlが以下のように書いてあったとすると、, (*16)
<div>
<?= $this->content() ?>
</div>
template.phtmlの結果は以下のようになります。, (*17)
<div>
template
</div>
template.phtmlが親となるべきレイアウトテンプレートを指定していることに注意してください。
$this->content()
は、子テンプレートが存在するときはその描画結果が返り、単体で呼び出される場合は空文字が返ります。, (*18)
2-1. テンプレートの描画順序
テンプレートは内側から描画されていきます。
そのため、ビュー変数に何か加工を加えると、外側のレイアウトテンプレートに影響を与えます。
詳しくは example/03 を見てください。, (*19)
特に、配列型のビュー変数を操作すると、思ったような挙動にならないことがあります。
$this->append($name, array( ... ))
や$this->prepend($name, array( ... ))
を使うと、配列型のビュー変数を、より意図通りの挙動で扱えるようになります。, (*20)
3. 入れ子のレイアウト
レイアウトは無限に入れ子にできます。(実際はコンピュータのメモリの許す限り、ですが。)
親のレイアウトテンプレートが、更にsetLayoutしていれば、どんどん入れ子にできます。, (*21)
詳しくは example/04 を見てください。, (*22)
4. パーシャルテンプレート
PHPのinclude文の代わりに、$this->partial()
というメソッドが使えます。同じ基準パスからテンプレートを探索できるし、パーシャルテンプレートもsetLayout
によって入れ子にできます。, (*23)
詳しくは example/05およびexample/06を見てください。, (*24)
License
Spindle/Viewの著作権は放棄するものとします。
利用に際して制限はありませんし、作者への連絡や著作権表示なども必要ありません。
スニペット的にコードをコピーして使っても問題ありません。, (*25)
ライセンスの原文, (*26)
CC0-1.0 (No Rights Reserved)
- https://creativecommons.org/publicdomain/zero/1.0/
- http://sciencecommons.jp/cc0/about (Japanese), (*27)